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【イヤホンレビュー】AVIOT TE-D01b ・・・★★★★☆

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こんにちは壁紙です。

 

今回は昨日少しお話をしたAVIOT TE-D01bをレビューします。

 

 

【目次】

 

購入に至る経緯

 このイヤホンを買う前にKZ BTEというイヤホンを購入しました。これは完全ワイヤレスではなく、間にケーブルがあるタイプです。ワイヤレスには珍しく、ダイナミックドライバーとバランスドアーマチュアのバランス型です。形状からしてKZ ES3あたりの構造を流用してるんでしょうか。その話はいいとして、音質はまあまあ満足できたのですが、ワイヤーが邪魔くさい。左右それぞれにバッテリーとコントローラーがついているので理論的には左右のバランスが取れそうなのですが、これがなぜか動くたびに偏ってしまうんですよね~。というわけで、今まで興味がなかった完全ワイヤレスも観てみようということになりました。ただ音質・機能面では妥協をしたくないので以下のような条件で探してみました。

  • コーデックはapt-X以上
  • 防水性能はIPX6以上
  • 連続再生時間は5時間以上
  • 音質はできるだけフラット、質のいい低音

 こういう条件で探すと、まずコーデック・連続再生時間の条件を満たすのはBluetooth5.0以上かつQCC3026を搭載したものみになります。また防水性能を満たすものになると今回紹介するTE-D01bのみになりました。ちなみに音質面では最近のトゥルーワイヤレスは私の想像をやすやす超える程度に高音質なものがそろっていましたが、TE-D01bはJapan Tunedを謳うようにフラットだが音に隙が少なく際立っていい音だと感じました。

AVIOTとは?

 AVIOTは日本のメーカーです。私もこのイヤホンの情報を見つけるまでは名前も聞いたことがなかったのですが、あまり大きい会社ではないようです。TE-D01bの開発に当たってはクラウドファンディングで資金収集をしたようですね。

aviot.jp

TE-D01bとは?

 AVIOTの2代目となるトゥルーワイヤレスイヤホンです。日本メーカーで初めてQualcomのQCC3026を搭載したことでも少し話題になったようです。QCC3026は従来に比べ圧倒的に消費電力を抑えたことで、これまで難しかった10時間に及ぶ再生時間apt-Xの対応を果たしています。TE-D01bは10時間再生こそ果たせなかったものの、イヤホン本体で9時間ケース込みで90時間近い再生時間を実現しています。AVIOTはJapan Tunedというフラット系の音作りがされており、全体的な音質にも期待が持てます。

エージング前レビュー

箱出しからしばらく経ってしまったので、細かいレビューはここではできていません。そこのところご了承ください。

 まず箱出しで再生した印象ですが、バランスがよく取れているなあと感じました。音場は広めで圧迫するものがありません。今まで中華イヤホンを多種多様聴いてきましたが、ストレスフリーな出音です。刺激となりやすい高音と低音を誇張しすぎないバランスにした結果でしょうか、中音の位置が他の音より近め音となり構成としてはフラットに近いですが、少しピラミッド型かもしれません。ボーカルは聴きやすいですがサ行の刺さりがあります。ミドルハイが強めの印象でしょうか。

エージング後レビュー

 さてエージングを終えました。Chord & Majorのホームぺージにある音源を今回も使いました。だいたい20回くらい、約20時間です。

 まず全体の印象ですが、フラットに近づいてきたと感じます。

 高音は聴覚を刺激しすぎない程度まで抑え込んでいる印象です。ドラムのハイハットは存在感が薄くなりました。

 サ行の刺さりがあった中高音はある程度の落ち着きを見せてきました。擦過音はまだ大きいですが、不快になるほどではなくなっています。

 中音がこのイヤホンの得意とするところでしょう。人の声が聞こえやすくなっています。割とジャカジャカと楽器がうるさい曲でもボーカルがつぶれることがありません。ピアノの音などもすっきりと出音しています。

 低音は量感控えめです。Bassブーストして低音を聞いてみると、超低音からしっかり音は出していますが、スピード感は失っていません。芯があるという言い方が正しいでしょうか。Bluetoothの問題なのかドライバの問題なのかはわかりませんが、Bassブーストをするとほかの音域のボリュームが下がります。BTEでも同様の問題があったのできっとBluetooth共通の問題なのでしょうが、少し気になります。

 分離感は非常によく、単ドライバーでよくここまでやったなと思います。単ドラで低音を上げていくとほかの音域がつぶれることがよくありますが、音つぶれしているわけではないようです(するとやはりBluetoothの問題かもしれません)。

 定位感も特に文句を付けるところはありません。シンバルやボーカルといった位置感はつかみやすいです。

 音質的には総合でみて非常にいい音だと感じました。

諸性能

 私自身通学には必ずといっていいほどTE-D01bを携えていますが、うたい文句通り駅などの人が集まる場所で音切れがあったことはありません。そういえば家の電子レンジでも切れませんでした。ただ私のXperiaと相性が若干よくないのか、時々接続した直後は音が出ないことがあります。ほかのXperiaでは接続がされない問題も散見されますし、そもそもXperiaBluetoothはクソなので(断言します)これは仕方ないと個人的には思っています。

 電池持ちは最高にいいです。多分TE-D01bが初めてのトゥルーワイヤレスじゃなかったらトゥルーワイヤレス嫌いになってただろうなって思うくらい。長い時は何時間も連続で音楽を聴くことがありますが、購入後一週間今まで一度も視聴中に電源が落ちたことはありません。その前にたいていスマホの電池が落ちます。ケースの方の電池も大容量とあって一週間に一回も充電すれば十分ですので気に入っています。

外見・装着性・使い勝手

 デザインは私が他のトゥルーワイヤレスをやめてこれを買った理由の一つでもあったりします。トゥルーワイヤレスってまだカラバリが少なくて、黒しかないものも多いんですよねー。まあ嫌いじゃないんですが、物珍しく目を惹くネイビーの配色が大変気に入りました。黒・シルバーも悪くないですが、断然ネイビーがオススメです。

 装着性はまずまずかと。GLIDiC TW-7000なんかがカナルワークス監修とかで装着性のよさを謳っていますが、あれには及びませんでしたね。TE-D01bは少しシェルがでかいので耳が小さい人(耳の穴じゃなくて外側!)は不快感があるかもしれません。またスタビライザーなどがない点も少し心配な点で、今まで外出中にイヤホンがポロリしたことはありませんが、お風呂で一回だけ未遂がありました。スタビがあればこんなことないのですが、イヤーチップは慎重に選んだ方がいいでしょう…。ちなみにAVIOTに問い合わせたところ、

「装着してから奥に向かって90度ひねるとフィット感が向上します」

とのこと。私の耳の場合シェル後端の丸みがが耳にいい感じに引っかかってスタビの役割をしています。やってみてください。

 使い勝手がちょっと悪い、TE-D01b。ライバルのTW-7000(再登場)は外音取り込み機能を搭載するなど、機能性で押してきていますが、TE-D01bには外音取り込みどころかボリューム調整機能はついていません。ひとつ前のTE-D01aにはある機能なので技術的に厳しいとかそういうことではないのでしょうが、あると便利なのになあとは思います。またファンクションボタンがシェルの「AVIOT」のロゴ部を押すことで操作できるのですが、誤操作を防ぐためかクリックが少し硬いのと、位置的にボタンを押すことで必然的に装着位置がずれてしまいます。これはボタンの位置がここにある以上は仕方ないのでしょう。こういう外側の作りこみはライバル機のTW-7000やNT01AXのほうがしっかりしていました。

総論

 私が買ったイヤホンでは久しぶり(もしかしたら初めて)のフラット系イヤホンです。トゥルーワイヤレスはもっとドンシャリしているものと思っていたので、その点覆してきたのはいい方向に予想外。ただきっちりとした評価をするには最低あと一台トゥルーワイヤレスがないと比較ができないので、今後この記事の内容は変わる可能性があります。ここはワイヤレス初心者としてAVIOTと無線オーディオ業界の未来性にかけて★×4とします。

  • 総合評価:★★★★☆
  • 外見:★★★★★
  • 装着感:★★★☆☆
  • 音のバランス:★★★★★
  • ロック系:★★★★☆
  • ジャズ・クラシック系:★★★★☆