OneNote 2016が勝手に消える
私の学校ではパソコンの使用が認められていて、私自身OneNoteを使ってメモをとっています。宿題のちょっとしたメモから板書までこなすこともあり、ほぼ毎日といっていいくらいかなり頻繁に使っています。
ある日授業ノートを開こうとしてOneNoteを探すと…
あれ、OneNoteが消えてる…
私は頻繁に使うアプリをいちいち探すのもめんどくさいし、デスクトップに戻ってから探すのさえめんどくさいのでタスクバーにおいています。ブラウザやWord Excel PowerPointと並べてOneNoteも配置したはずなんですが…
ボタンから探してみても見つかりません。
ちなみにOneNoteとOneNote 2016は全く違うアプリです。
前者はOneNote for Windows 10とも呼ばれていてすべてのWindows 10端末にプリインストールされている、要は無料版。一方のOneNote 2016は名前の通りOffice 2016のソフト群に含まれているアプリの一つで、ノートのエクスポートや予定の追加など機能がより豊富になっています。
エクスポート機能は個人的に外せない機能ですし、他のOfficeソフト群との調和性がいいという点で私はOneNote 2016の方を好んで使っています。
将来的にはOffice版のOneNoteは消滅するらしいですが…。
今回いなくなってしまったのはOffice版の方、すなわちOneNote 2016です。
①とりあえず再インストール
まさかOfficeを再インストールする羽目になるとは予想もしていなかったのでOffice購入用のOutlookアカウントを探すのにすら時間がかかりました…。こういうのはいざというときのためにしっかり管理しなきゃダメですね。
実はこれであっさりOneNote 2016は帰ってきました。
次なる問題
戻ってきたはずのOneNoteですが、ここでまたも問題が発生。
英語圏にいるのでOfficeの表示言語は全部英語にしていたのですが、なんの間違いなのかOneNoteだけ日本語表示に。すごく気持ち悪い。
また再インストール…?
これはどうやら私のアカウントが日本語に紐づけられているためのようで、インストーラーが日本語版をインストールするようになっていて、他のOfficeソフトは英語版のデータが残っていたのに対しOneNoteはきれいさっぱり消えてしまっていたために日本語の言語パックが上書きされてしまったようです。
これはもしや二度目の再インストール…?
地味に時間がかかるので再インストールはできればしたくないです。
③言語のことなら…
しばらくネットで関連情報を探してみましたが、有力な情報はありませんでした。
あるのは言語を日本語から英語にスイッチする方法だったり…それくらいはわかるんですけど!!!!
最終的にたどり着いたのが言語パックの再インストールです。結果から言えばこれで問題は解決しました。
Officeのインストール時にはワークフレームと言語パックが同時にインストールされるのでしょうが、今回は日本語の言語パックをインストールしてしまったわけなのですから、英語の言語パックをインストールしなおせば問題が解決する可能性は大いにあります。実際英語の言語パックが上書きされてしまったようで、OneNoteだけ英語表示ができない状態になっていたようです。
とりあえず最終的に問題は解決して事なきを得ましたが、やはりドキュメント管理は徹底的にしておくべきだったと思いました。
というのもOneNote 2016が消えているのに気づいてから再インストールをする前にドキュメントを探し出してOneNote for Windows 10にインポートする方法も考えたんですが、なかなかそのドキュメントが見つからなかったのです。
Wordとかなら保存時に保存先を指定するお作法があるのでどこに保存されているのかわかりますが、OneNoteは全部自動保存なのが逆に厄介でした。
RPN記法の電卓
世の中というものは広いものでして…
電卓といっても星の数ほど種類があります。
よく見る普通の電卓から金融電卓、関数電卓、パソコン・スマホも広義では電卓に含まれるかもしれません。
そんな中でも異色放ちまくりなのが、RPN記法という独特な数式の入力方式を持つ電卓です。
簡単な問題です。ひっかけとかじゃないです。
1 + 1 を電卓でやるとき、なんて打ちますか?
普通に順番通り 1 + 1 って打って、最後に = を押せば期待した通り 2 が出ます。
これを数式通り入力なんて言ったりします。
関数電卓ではカシオのVPAM (Visually Perfect Argebraic Method)とシャープのDAL(Direct Argebraic Logic)というアルゴリズムがあります。今や数学自然表示という別の表示方法に置き換えられつつありますが、それでもまだ現役のアルゴリズムです。
考えてみてもください。この数式通りって言う方式はコンピュータにとっては少し面倒なんです。
1 + 1くらいならきっとあまり大きな違いはないでしょうが、例えば 1 + 2 × 3 を計算したいとします。算数でも習ったと思いますが、この場合掛け算を先に計算したうえで最後に1を足します。したがって計算順序としては後ろから計算しているのです…。かっこがつくともっと厄介なのは何となく理解していただけるのではないでしょうか?計算によっては真ん中から計算を始める場合だって出てくるわけです。
一方でRPN記法では記法を知らないと 1 + 1 すらできません。
ちなみに1 + 1 は 1 (enter) 1 + という記述をします。
1 + 1 は 1 (enter) 1 + という記述をします
…え?
ってなります普通は。
極端な話、RPNは先に数字を入力してから後で計算符号をつけるというモノ。普通の計算式では数字と数字の間に符号を置くので中置記法なんていわれたりしますが、RPNは後置記法です。
ちょっと複雑なのも一応見てみましょう。例えば 2 (3 × 4 - 6 ÷ 3) とか。
普通の(関数)電卓ならば式をそのまま入力する形になるので、最後に計算するはずの2を一番最初に打ち込んでいます。
RPNではこの場合だと 3 4 * 6 3 / - 2 * という感じになります。実はRPNは計算ステップ通りに数字と符号を打ち込んでいけば計算できてしまうんです。
例でいうと、「3を4でかけたものから 6を3で割ったものを引いて 2でかける」というステップを踏んでいます。これがRPNの記法。
プログラミングをしたことあるかたならわかると思いますが、標準入力に文字と数字が混じっていると処理が大変ですよね?数式通りなんてまさに式の中に符号溶かしこんでるようなもんだから、コーディングは非常に煩雑です。ところがRPNならば数字か文字(列)かだけ判断すればいいわけです。数値の保存もスタックといって、変数を一度宣言してしまえば終わりです。
プログラミングを久々に再開がてら電卓を作ってみようと思ったのですが、RPNにはまっているのと動作が非常に興味深いので今回はRPN電卓を作っていきたいと思います。まだ何となくアイディアがあるだけで方針は全くまとまっていませんが…。とりあえずコツコツ進めていきたいと思います。
Wordと英語とスペルチェックと。
オーストラリアの学校ではもっぱらOnenoteでメモ(時々板書)をとることが多いです。
Onedriveにリンクさせておけば外出先でノートがない時でも記録を見ることができるというわけです。また友達との共有もリンク共有してメールを送るだけで完結するので非常に楽なのです…。
現在の学校の英語の授業でRabbit Proof Fence(邦題:裸足の1500マイル)という作品を取り扱っています。アボリジニーと呼ばれるオーストラリア原住民のお話です。
この作品人種問題がテーマなだけあって、非白人=colour(アメリカ英語はcolor)という単語が非常に多いのです。
が。ここで問題が発生。
なんとなんとスペルミスの方を正しいものとしてみるのにかかわらず、正しい方に赤波線(スペルミス)の判定をしています。
デフォルトの言語も確認はしてみましたが、英語(オーストラリア)になっています。
困ったなあと思いつつしばらくパソコンのいろいろな設定を見ていたのですが、あることに気づきました。
「日本語キーボード(ソフト)の英語を使っているときと英語キーボード(ソフト)を使っているときの挙動が違う」
これどういうことかといいますと、スマホでもそうですが日本語のキーボード(ソフト)って英語も必ずと言っていいほどついていますよね?この日本語キーボード付属の英語入力というのはどうやら英語しかないキーボードとは違うようです。
この英語と英語以外のキーボードは違うというところがやっかいで、例えば日本語キーボードの英語入力を使った場合、校閲の言語は自動的にアメリカ英語になってしまいます。英語キーボードの英語入力を使っているうちは、Windowsの方でキーボード言語がオーストラリア英語になっていれば校閲言語はそれに従ってくれるので問題はないのですが…。
ということで、英語で入力するときは日本語キーボードから切り替えて英語キーボードで入力する必要があるということでした。
fx-82MSをいただきました
前回の記事でもご紹介しましたが、最近ことあるごとに関数電卓を買い集めています。
関数電卓は同じような電卓でも機能が少し違っていたり、メーカーによってこだわっている部分が違うので非常に面白い世界です。
そんな中、今日ちょうどカシオのfx-82MSという電卓を友人からもらいました。
一応現行品ではあるみたいですが、基本的なところは古いタイプの電卓をあくまで踏襲しています。日本版のfx-350MSに当たるモデルでしょうか。この82MSに似たモデルに日本版のfx-290というものもありますが、あれは2010年発売で、ソーラーも搭載されています。
機能はかなり控えめで、最低限のものがついているだけです。以前Kmartというオーストラリアのスーパーで買った10ドルの電卓とほぼ同じです。むしろ等式機能がない分はそれより関数自体は少ないようですが。といっても数値積分やらなんやら機能を詰め込めばいいってものでもないので、これくらいが電卓としてはいい姿なのではないかと思います。
計算精度は…正直微妙でした。例のtan(355/226)は-7,497,094.876 (正解: -7,497,258.185)でした。まあ精度は4桁といったところですね…。HP300s+の8桁とかCanon F-789SGの10桁とかを見てしまうとおもちゃみたいな精度ですが、実際の計算だとそこまで桁数って多くならないので別にいいのかなと…。気になるようなら後々レビューします。
持った感じはかなり重くて、電池はボタン電池ではなくて普通の単三電池が入っているようです。こういうところ時代を感じさせます…。ボタンの感触は他のカシオ機同様に軽めのタッチですが、立て付けはよりしっかりしているような気がします。そして液晶のレスポンスが段違いに良くて、早打ちしていてこんなに気持ちのいい関数電卓には初めて出会いました。JP900なんか高精細な液晶を搭載したのはいいのですが表示にラグがあって早打ちはあまり向かないので、これは感動しました。また机に置いて液晶を見たときに一番みやすくなるように設計されているようで、文字が濃いのに背景が黒つぶれせず本当に見やすい。これが技術ですよ!
まだあまり使っていませんが、一度はあきらめた数式通りや、その先を行く標準表示にも興味がわいてくる、そんな体験を与えてくれる電卓でした。
HP300+ と Ti-30XB購入しました
fx-JP900を入手してからそんなに時間は経っていませんが、毎度のごとくオタク精神が発揮されて今度は電卓を収集したくなりました…。
特に学校教育で高校から関数電卓が普及しているオーストラリアとそうではない日本では取扱商品も全く異なるわけでして…。関数電卓の主なメーカーはカシオ、シャープ、キャノンと日本に集中しているので日本で販売されている関数電卓は種類も豊富で、価格も安めです。が、求められる機能や使用環境(豪州だと大学入試でも使われる)の違いから、海外特にオーストラリアには変な関数電卓が沢山あります。
変態電卓国家・オーストラリア
例えばオーストラリアで現在一番一般的な関数電卓:fx-82AU PLUS IIは…
型番に「AU」とついている通りこの機種は何とオーストラリア限定モデルです。といったって別にプレミアとかあるとは思えませんが…。外見はカシオの一世代前の関数電卓群に酷似、というか多分筐体は同じですねこれは。日本版でもfx-373ESの筐体が長い間流用され続けていろいろな機種名で出ました。fx-82AU PLUS IIも系統としては373ESに当たり、中でも構造的にはソーラーパネルを備えない点では直系といえるでしょう。ちなみにカシオの自然表示電卓シリーズからソーラーなしのモデルは一掃されており、373ESの直系は絶滅しています。
まれに見るアメリカ勢
こういう小さな違いもあれば、日本では一般的ではなかったり、取り扱いがないメーカーのものもあります。Hewlett-Packard(ヒューレット・パッカード、HP)やTexas Instruments(テキサス・インスツルメンツ)は日本では(電卓の分野でいえば)全くと言っていいほどなじみがありません。HPはあのパソコンメーカーのHPです。コンピュータはアメリカで反映しましたし、電卓も一種コンピュータと考えればアメリカ勢強しか…?期待が高まります。
レビュー
お待たせしました。
それではいよいよ商品を見ていきます。
HP300s+
外観
形状はシャープのそれに近いのかなと思います。カシオの電卓が丸っこいものが多いのに対してHPは真四角というレベルです。またフルブラックというのもゆがみない…。デザインはこれほどになくシンプルですが、個人的にはかっこいいと感じます。
サイズも微妙に小さくて、関数電卓では中の下くらいの大きさ。カクカクしているおかげで見た目にも小さいです。ただ厚みは標準からすると比較的厚い部類に入ります。とはいえあくまで標準のサイズから大きく逸するわけではないのでそこまで問題にはならないかと思います。
文字表示もフォントはシンプルなゴシックで、青とオレンジで配色されており、見やすさはかなりいいと思います。(logのフォントがlogicoolのアレに見えるのは私だけでしょうか…)カシオは赤緑の配色なので、見づらいなと思うことはしばしばあります。
液晶表示は彼のカシオさんの自然数式表示で、式が少し複雑になっても混乱しにくいです。液晶には保護用のアクリルがはめ込まれており、角に汚れがたまることもなさそうです。ただしそのアクリルのせいか液晶に届く光が少ないようで、画面が少し暗く見えます。コントラストを上げようが下げようがバックライトのない関数電卓ではこの問題はどうしようもありません。電卓には一癖二癖あるのは承知ですが、さすがにこればかりは何とかならないのかなと思います。
操作感
まず持った感じは、fx-JP900とサイズ的な違いはあまりないはずなのに安定感があるような気がします。多分比較的重量パーツである電池が一番上に配置されているので、見かけ以上に長さの違いは大きのでしょう。
テーブルに置いた時も大き目のゴム足のおかげで滑ったりすることはなく、またキーを叩く音も緩衝されて非常に気が利くなと思いました。カバーの立て付けはよすぎるほどよく、購入後開封したときにはカバーを外すのに苦労しました…。ただ使い込むうちにがばがばになることを考えればこれくらいがちょうどいいのかなと思います。
キーストロークとタッチは長め重めで、押した感じはしっかり伝わります。日本のものはタッチ軽めのストローク短めなので、この辺は作りこみ方の違いが出ています。どちらも好きですが、個人的にはキーの感触がしっかりしているHPのほうが高感度高めです。
キー配置もカシオより合理的だなと感じるところが多いです。例えば自然表示ではほとんど使う機会のない(-)キーが裏に配置されていたり、log̻̻□▯キーやRecallキーが表に出ていたり…。10のべき乗とlogが、ネイピア数eのべき乗とlnが対になっているのもいい点です。またπとeが見やすい中段に引っ越されているのもいいと思います。ただSHIFT/ALPHAとπ/eは少し距離が遠いので、慣れない私は一瞬手が止まってしまいます。あと小数固定表示ができないのにS⇔Dキーが上のほうにあるのはマイナスポイントです。この点はカシオの方がよかったり。
操作感としては総合的にかなりいいのではないかと思います。
機能性
どうやら中身はカシオ製らしく、搭載機能は一昔前のカシオ機と同じです。設定画面を見てみるとやはりカシオのそれ。よくも悪くもカシオで、先述の小数固定表示ができません。これ何が面倒なのかというと、数学はともかく科学系では分数で答えを書くことはまずないのですよ。また分数で式を記述したときに分数で返してくるのは理解できるのですが、普通の割り算の時もこいつは分数で返してきます。いちいちS⇔Dキーを推さないといけない上にそのキーはだいぶ上の方にある…。七めんどくさいですね。ほかの機能については豊富な割には余計な機能がなく、人が電卓に期待する機能を理解しているのかなと思います。めちゃくちゃ上からな言い方ですが…。しかし海外の電卓にあるVERIFYという使途不明の機能がついています。謎機能はそれくらいです。個人的にはCALCとTABLE機能があるのが非常にうれしい点。
またカシオの中身とは言え、アルゴリズム(計算の仕方)が若干違うのか、計算精度が少し高めです。さすがにキャノンのf-789SGとまではいきませんが、tan(355/226)の結果は「-7497258.159」で精度は8桁です。高性能を謳うJP900を含めたカシオ機が7桁までしか精度が出ないので、電卓としての性能は少しプラスです。
総論
液晶の視認性の問題があるもののそのほかの基本的な性能はほぼ完璧です。カシオLSIを採用している機種にしては使用感が大変よく、気に入っています。
Ti-30XB
外観
私感ですが、Ti-30XBは世界一ダサい関数電卓だと思います。配色が明らかに子供向けといわんばかりです。カラバリは一色しかないので、購入者に人権はありません。さらにTi-30XB以外の従来型の関数電卓は30XBしかないので、色が気にくわなければ超高価なグラフ電卓を買わされる羽目になります。
…批判はともかく、この電卓は私の手持ちの関数電卓の中では今のところ一番でかいです。厚みも大きさも一番でかい。さらに形状が丸っこいので、見た目のサイズ的にはグラフ電卓レベルになります。
ALPHAキーがないので、キー周りはすっきりしていて、キー間隔は広めなのかなと思います。ちなみにキー数は十字キーを除いて41です(JP900: 46、HP300s+: 46)。なんでキーがこんなに少ないかというと、文字キーが一つしかないからなんですが…その辺は後で触れます。
この電卓の特徴的なところは、電源を切ったりモード切替をしても数式とその答えが消えない点。そのためスリープに入ってしまって答えが見れなかったとか、そういったアクシデントがありません。また式と答えが一列ないし長い場合は二列で表示されており、違う計算が最大4個分表示され続けます。これは連続して計算をするときに途中式を見ながら計算できるので非常に便利。
操作感
手に持った感じは不自然という感じはありませんが、大きさがそれなりにあるのとハードカバーの形状の問題で手になじむ感じはありません。また大きさの割には軽いです。HP300s+同様カバーと本体底面にはゴム足がついています。ただしゴム足は小さいもので、そのうち取れてなくなってしまいそうですね…。
例のカバーですが、スライド型ではなくて、爪を浮かせてつけ外しするタイプで、確実に固定されますし、ガバガバになる可能性も低いですが、若干めんどくさいなとは感じます。
キータッチはHP300+のそれよりさらにしっかりしていて、割と「カチッ」と行くタイプです。それぞれのキーには若干ですが傾斜がつけられており、反射が少なくタッチの感触もいいです。
そしてキーの配置はπが表に出ているのが目に新しいです。使用頻度はかなり高いキーなのでこの設計は正解かなと思います。そのほかのキーはカシオ機などと変わりませんが、Ansキーと根号が裏にあるのが納得できません。うん、納得できない。またネイピア数だけを出すことは不可能で、eを出したければe^1としなければなりません。この辺の操作性は大学での使用を考慮していない為でしょう。ネイピア数は中学高校の範囲では出てきませんから、おまけ程度に付けたのだと邪推します。また表は表でもDeleteキーが一番上の列にあるのはいやがらせかとすら思います。
また文字キーが一つしかない件ですが…。良くも悪くもという感じで、ALPHAキーを排除したのは大きいポイントですが、例えばyを出したいときはxキーを二回、一番最後に割り当てられているcに至ってはキーを7回も押さなければなりません。ああめんどくさい!!どうせなら数字キーに文字を当ててしまうのも考えとしてはあったのではないでしょうか…。
分数/小数問題については次項で言及することとします。
機能性
やはり中学高校での使用前提なようで、機能は控えめな印象があります。CALC機能や因数分解はありません。CALCは便利なのであってほしいかなと思いますが、まあ必須機能とまではいかないでしょう。関数電卓としてはあくまでおまけです。その代わりといっては何ですが、K機能(コンスタント)がついています。これはKに式を記憶させて同じような計算を繰り返すCALCに近い機能です。例えばK=*2+3と入力し、次に2と入力してenterを押すと2*2+3の計算結果7が返ってきます。私としては演算記号を一番前に持ってくるのはちょっと気味が悪いのですが、CALCより手数が減る分計算によってはこちらの方が便利かもしれません。
機能控えめといった割にはtable機能(式を立てて各値ごとの結果を一覧化)やdata機能(俗にいう統計機能)がついています。CALCを完全代用するならtableのほうが便利かもしれません。こちらはカシオと違って複数の式を同時に計算できない代わりに変数の値の上限がありません(というか設定できない)。統計機能はJP900程ではありませんが、標準偏差など各統計値が一括で見れるので、旧型カシオ機よりはいいと思います。まあ私は使いませんが。
また小数固定表示ができない点はカシオ機と同じです。切り替えボタンはenterキーのすぐ上についていて操作性でカバーされていますが、式・答えが長くなると画面が文字で埋め尽くされるので、ちょっと不親切です。
総論
カシオ製LSIが大部分を占める今日において、独自のLSIを搭載している機種は物珍しいですが、良い点悪い点は両方あります。一言で言ってしまえば癖の強い機種です。
まとめ
カシオ機をもう一台買おうかと思ったのですが、この2メーカーの独自性に惹かれて今回の選択に至りました。HP300s+はカシオLSIなので完全独自とは言えませんが、むしろ同じLSIなのにこうも操作性が違うのは驚きです。またTiとの出会いはかなりインパクトがありました…。今後は別のカシオ機や精度自慢のキャノン機も気になりますが、これも独自LSIであるシャープ機や別のTi機、HPは具体的にRPN記法という癖の塊のHP35sを入手できたら試してみます。
fx-JP900のレビュー
私今オーストラリアに留学中で、それこそ普通科の高校でも数学や科学をとっていれば電卓はバンバン使います。
それも普通の電卓ではなくてこっちの学校で主に使われるものはいわゆる関数電卓(英語だとScientific calculator)というものです。普通のものとの違いは名前の通り多くの関数を備えていることで、数学・科学分野の複雑な計算を可能としているところです。例えば普通の電卓にsin・cos・tanの計算機能が備わっていることは極めてまれ、というかほぼないといっていいと思います。関数電卓ならば基本的にこれらの機能は網羅しています。
とまあ前置きが長くなりましたが、趣味の写真でも露出の計算とかをするときに√2が大量に出てくるおかげで非常にお世話になります…。対数関数が使えるのも助かります。もちろん日本の学校では関数電卓は使いませんでしたし、家にもありませんでした。なので渡豪してから新しく買ったのですが、どれを買えばいいのかわからなかったのでとりあえずスーパーにあった安いやつを買いました。ですが使っているうちにもっといいのが欲しい!と思うようになり、今出ている関数電卓で「一番いい」やつを買いました。
それがカシオから出ているfx-JP900という電卓。
お値段・入手方法
日本だとだいたい5000円くらいでしょうか?ネットだと3500円くらいでも買えると思います。最上位機種でもそんなに高くないですね。Amazonでも普通に売ってますし、家電量販店にも置いてあるようです。
外観
大きさは関数電卓としては並程度。Xperia Z5より一回り大きいので、少し大きめのスマホ程度です。邪魔にはなりますが、ポケットには一応収まります。ただし片手だと端っこのボタンまで手が届きません…。右利きの人は左上のSHIFTキーに指が届かないと思います。まあ関数電卓は基本的にテーブルなどにおいて使うことがほとんどなのでさほど問題にはならないと思います。
今までのカシオの関数電卓とは違って非常にデザインを意識しているようです。表面はカーボン調のエンボス処理がされており、一番上の列に並ぶSHIFT、ALPHA、MENU、ONと十字キーはメタル調でキラキラしてます。関数電卓は特にやぼったいのが多いので、こういったタイプは珍しいです。キーのフォントも従来のゴシック調から少し角が立ったフォントになり、個人的にこれは結構好きです。この手のフォントってプログラミングでもよく使われていて、視認性がいいんですよね。
後述しますが、目玉機能の高精細ディスプレイとはいえ今までの関数電卓とサイズは変わらないようです。ただあまり大きくはないものの画素数は4倍とかに増えているので、文字が多くなっても見やすいです。
機能
さてこの電卓を語る上でまず外せないのが液晶画面です。初期の関数電卓の7セグメントに始まり、LCDに遷移した後は進化の一途をたどっています。カシオは初めて関数電卓に「自然表示」という数式を教科書などの表示と同じ自然な形で表示する機能を付けました。これにより分数や根号などの表示ができるようになりました。そしてこのfx-JP900に搭載された液晶が真骨頂です。従来の自然表示からさらに精度を上げて関数電卓としては初となる日本語表示を取り入れました。さらに英語表示でも今までは略称をもちいていたところに全文を入れたり、極め付きにはQRコード表示によるスマホ連携機能やスプレッドシートの操作が可能に。同じくカシオの姉妹機・JP700/500も同様の液晶を搭載していますが、QRコードやスプレッドシートはJP900のみの機能です。
また演算能力も同時に向上しており、複雑な計算も素早くこなせるようです。
気に入らないところ…
この電卓の革命的なすばらしさは十分理解しているのですが、それでも道具として気に入らないところがあります…。
まずキーアサイン。数値積分や謎のxキーのせいでよく使うキーが裏(SHIFTを押す必要がある)になっています。慣れてしまえば困ることはありませんが、やはり使用頻度が高いものがすぐ使えないのはいささか不便な点です。またRECALLがSTOREの裏になっているのも私としては気に入らない…。せっかくRECALLを押せば全メモリの数値が一挙に確認できるのにそのRECALLキーは裏です。そしてネイピア数 eが裏なのは理解できますが、それが配列の一番下にあるのが面倒…eのべき乗は上の方にあるのに。またこれはカシオ機全般に言えることですが、が裏にあるのはどうにかした方がいいんじゃない?と思います。はもっとも使用頻度が高い定数といってもいいですし、これが表に出ていればかなり計算の効率が上がると思います。
また例の液晶もまだ完全とは言えないようです。高精細になったのはいいのですが、従来機より数字の表示が小さくなってしまいました。また画面の切り替わりの際に少々ラグがあります。機能面に問題はありませんが、改善の余地はあるのだと実感させられます。
これは気に入らないところではありませんが、ここまで来たならパソコンも味方につけてしまってはどうかとすら思います。結局レポートはスマホで作るわけではないですし、パソコンでQRが読めるならば困ることはありませんが、普通はしませんよね…?USBに対応しているポートでパソコンと通信できればいいんだけどな…。
まとめ
よく高機能を謳う商品にはありがちですが、高機能すぎるが故上位機とのすみわけが上手くいかず、中途半端になってしまうという現象。この電卓もそのかわいそうな犠牲者の一人ではないでしょうか…?ここまで機能を突き詰めたならグラフの表示くらいさせてくれてもいいような気がします。
ともあれグラフ関数電卓は高級品ですし、正直グラフならパソコンで作った方が見やすいので、その点スマホをディスプレイ代わりにしてしまうのは正解だと思いました。
今後改善されるべき点としては、どういった機能を電卓に残すかというところ。電卓の良さはシンプルさだと思うので、機能を詰め込み過ぎてもどうなのかなと思います。
遠心力とは
こんにちは、壁紙です。
最近ふと思ったことがあります。
「円運動って、なんで外側に引っ張られるのに向心力求めるの?それ普通遠心力でしょ???」
つまり、向心力と遠心力の違い。
ここだけ押さえる!
特に式は覚える必要はなくて、覚えておいていただきたいのは「力が働いていれば、加速している」「加速していれば、力が働いている」ということ。そして「加速と力の方向は同じ」。
運動ーおさらい
ちょっと難しい話(知りたい方向け)↓
加速度と力の関係を明らかにしましょう。加速度というのは、要するに一秒間でどれだけスピードが上がるかということになります。例えば0m/sから一秒で2m/sまで加速した場合、加速度はになります。
まず加速度の求め方を式にすると、
...これでは難しすぎると思うので、
要するに速度が増加した分を、時間が増加した分で割ればいいわけです。もし速度②が速度①より低い数字だったら加速度はマイナスになり、減速しているという意味になります。
続いて加速度と力の関係を説明します。
大原則は「力が働いていれば、加速している」または「加速していれば、力が働いている」ということ。ここでいう加速とは速度が変化しているということなので、仮に減速していても加速しているという言葉に統一します。
これはニュートンの第二法則であらわすことができ、
]
となります。ここでいう質量は基本的に日常的に使う意味での「重さ」と考えていただいていいと思います。単位はキログラムです。ちなみに重さというのは実はキログラムなどの単位ではかられるものではなくて、力と同じニュートン (N)という単位が使われます。
円運動の基本
円運動とは、釈迦に説法ですが、円の周りをまわる運動のことです。
ここでは簡単のために水平面上の等速度円運動で話を進めていきます。ちなみに等速度円運動というのは、名前の通り速度が常に一定の円運動のことです。この名前とか意味も覚えなくていいです。地面でアリか何かがぐるぐる回っていると思ってください。
次に加速度について考えます。円運動は当然直線運動ではなく、直線運動ではないということは、運動の向きが絶えず変わっています。つまり、どこかに向かって絶えず加速しているというわけです。そのどこかというのが中心です。
具体的な例を考えてみましょう。運動会のリレーのコースってだいたい200mとか400mとかが多いと思いますが、楕円のコースになっていますよね。ここで直線を走るときと曲線を走るときの、走り方の違いに気づいてください。直線では当然前に進みたいから地面を後ろに蹴りますよね?曲線ではどうでしょうか。後ろに蹴るだけですか?多分曲がるためにはコーナーの外側に向かって地面を蹴る必要があるのではないでしょうか?蹴る方向と反対の方向にあなたは進む、ということは外側に蹴る時実は内側に向かって進んでいる(加速している)のです。
この「中心に向かって加速している」というのは同時に「中心に向かって力が働いている」ということにもなります。これを物理用語で向心力といいます。
バケツと綱引き
では話を戻しまして、遠心力とはなんぞやと。ことばで説明するより経験論でいった方が多分早いしわかりやすいと思います。バケツをグルグルするあれ。遠心力~って言いながらバケツ回しますよね?いうかどうかは別として、普通ならバケツを横にしたら中の水はこぼれてしまうのが当然ですが、回転しているときだけは不思議と中身がこぼれないのです…!これは回転によって水がバケツの底に押し付けられているから…というのが仮説です。果たしてこれは本当に正解か!!?
先ほどもお話ししたように円運動をするには常に円の内側に向かって加速する必要があります。その加速する力のことを向心力なんて言ったりもしますが、遠心力はこの応力として知られています。応力というのは簡単にいうと反対側に働く力で、綱引きの敵どうしと考えるとわかりやすいかと思います。
綱引きのたとえでそのまま話を続けます。もし二人が綱を同じ力で正反対の方向に引っ張り合ったらどうなりますか?とんちじゃありませんよ!まあ普通に考えて引き分けですよね。つまり綱は動かないのです。これは向心力と遠心力にも同じことが言えて、こいつらは同じ力で正反対の向きという関係があります。この向心力 vs 遠心力の戦いも引き分け、つまりトータルの力はゼロになるのです。
ところで一番冒頭でお話したことをまだ覚えていますでしょうか?
「力が働いていれば、加速している」「加速していれば、力が働いている」ということ。そして「加速と力の方向は同じ」。
これによれば向心力と遠心力を足すとゼロになる、つまり加速がない状況になるわけです。…が、円運動は中心に向かう加速がないと成り立ちません!
遠心力伝説の答え。
結論として、遠心力は存在しません。いままで解説してきたように遠心力があると考えると、向心力が打ち消されてしまって円運動にならないのです。
では「バケツの例」で体験したアレは何なのか。正体は慣性です。新しいワードが沢山出てきて混乱している方もいるかと思いますが、慣性とはモノがその場にとどまり続けようとする性質のこと。例えば電車が急発進したとき、立っているとがくっと転びそうになりますよね?あれはあなたの体がその場にとどまろうとしているのに電車は勝手に動いてしまい、その動きにつられて足が引っ張られ、結果的に上半身だけおいていかれるから。これがバケツの水だと、水はまっすぐ進みたいのにいつもバケツに引っ張られて円の中心に向かって加速するため、結果的にバケツにおいていかれる形になるわけです。なので水が何かに押し付けられているというよりは、水はその場にとどまろうとしているということです。
ちなみにこの慣性ですが、力の大きさとしては向心力と同じ大きさになります。これがややこしさを増大させるポイントですね…。
まとめ
日常生活を送る上では遠心力と向心力についてそれほど深く考える必要はないと思いますが、逆に言えばこういう日常にもいろいろ好奇心をくすぐる種はたくさん落ちています。
私もまだ勉強が必要ですが…身近なものに興味をもって過ごせたら楽しそうですね。