街中スナップ記録【2018/7/】
こんにちは、壁紙です。
先日スナップを撮りに行ったので、その記録をばと。
さて今回の装備ですが、カメラはもちろんEOS Kiss X7i。前日に充電する時間がなかったのでBGはちょっと悩んだけど、重くなるとカメラを持ち続けるのは厳しくなるので思い切ってあきらめました。レンズもまた迷いましたが、この日は単焦点三本に抑えました。いつもは望遠と高倍率2本を含めた5本フルで持ち歩いているのでそれからしたら全然マシです…。ちなみに持って行ったのはタクマー55、YN50とYN35です。これしか持っていないので。
一応時系列で写真を掲示していこうと思います。少し前後あるかもしれませんが、ご了承ください。
最初の写真。何となく流し撮りがしたくなり、目の前の車を撮りました。
なんでモノクロにしたのかはおぼえていませんが…まあそういう気分だったのです。
この写真では奥のジープにガチピン、しかも動きも止められています。が、まあほかの映り込みがあるのはご愛敬です。
ちなみにRAWで撮ると、モノクロにしようがマイカラー設定しようが関係なく同じ写真になります。RAWはあくまでも光の情報を保存しているだけなので。Lightroomで開くとことごとくカラー化されます。興ざめ。
この写真も本当はモノクロで撮ったのですが、Lightroomにしてやられたり。興ざめ。
これは割と完璧なのでは…!
構図におもしろみはありませんが、難のない日の丸構図。トラックは割としっかり止まっています。これ多分シャッター切った瞬間にカメラ傾いてますね。少しぐるぐるが出ています。
お花発見。お花嫌いなんだけど(というか植物全般虫がいるので嫌いです)、撮るのは好きです。
西洋タンポポってよこしまですよね。日本タンポポよりでかくてさらに地面にべぇぇぇって葉っぱが広がっているので日光を効率的に取り込めるとかなんだとか。そのせいで繁殖力が凶暴で、日本タンポポの生活圏を脅かしているとかなんとか。国に帰れ。
話がそれましたが、花だけ撮ってもそんなに映える写真は撮れませんね。かわいいかもしれないけど。
物語性や被写体の状態は背景で表現したいところ。ということで場所をぐるりと変えて道路を背景にしました。うーん、これは微妙だけど、方向性的には間違っていないでしょう。うん、被写体が悪かった。
ファンシーな壁を見つけたので、適当に撮ってみました。適当といっても水平垂直はしっかりとっています。
ガードレールが曲がって面白い形になっていました。構図に生かせるかなと思ったんですが、意外と難しい。
先ほどの写真とほぼ同じところから撮った写真です。垂直は撮れているんですが、斜面の影響で斜めになっているような印象があります。
道端に生えていた花をパシャリ。これは開放かなぁ、確かそうだったと思います。
やっぱり被写体がよくても背景が普通だと見栄えのする写真にはなりません。
別の角度から。うーん、あんまりかわらん。
絞りを調節して、これはだいたいF8くらいです。うーん、花はやっぱり被写界深度浅くした方がきれいに撮れそうかな。
前ボケを入れたスナップショット。これは雰囲気としては悪くないかな。看板の位置は真ん中に来ているので上下対象の構図になっています。珍しく垂直が上手く取れました。
看板が並んでいるのが面白いと思い、3枚ほど撮ってみました。この一枚が一番いいかな。
これは開放で撮っているはず。
流し撮りにまたまた挑戦。感覚がつかめると車くらいのスピード・動きのものは難なく撮れるようになったりならなかったり。
いい感じ。
おお、構図が整ってきた。
ああ、よさげです。
これでもっとびしっと車が止まれば…!
よし来た!!!
構図と流しが同時に決まった一枚。
流し撮りはやっぱり難しいですね…。
遊んでみました。まあ見てわかるとおり、流しのSSのままカメラをぐるっと回すとこんな感じになります。面白い。
一応上下対象になるのかなこれは…。
カラーだと構図にこだわっても被写体の色に気が行ってしまって、なかなか画面全体に意識が向かないような気がします。
構図を極めるならモノクロのほうがいいかもしれない。
撮っていてすごく気持ちのいい位置に車と信号が来ました。特に面白みはないけど、多分黄金比になってると思う。
この一枚撮るために10分くらいトキと格闘してました。目を合わせながら近づくと逃げてしまうので、適当な方向に歩いていく振りしながらじりじりと距離を詰める…。そして石垣にカメラを置きつつ1/10秒以下のスローシャッターで…。なんてね。
モノクロだと味が出るのかなあ…。
また花。花撮るのは好きです。半順光で、ストロボがあれば葉っぱに透明感を出すことができたのかと思いますが、内蔵のものしかつかえませんでした。
これは特に色いじってませんが、白飛びしてる写真を無理やりRAW現像で適正露出に戻しました。
ホント晴れの日は適正露出すぐ変わるから大変よ。陰に入れば暗くなるし、そのまま日向行けばオーバーだし。マニュアルは大変ですねぇ!(歓喜)
後ボケ。開放だとコントラストが下がるのでこんな感じに時計のディティールが損なわれます。プロ写真としては喜ばしくないですが、アマチュアが楽しむ分にはこういう味のある写真のほうがいいかもしれない。あ、俺がアマチュア名乗ると「アマチュア=下手」ってことになっちゃうか。エセ・フォトグラファーです。以後お見知りおきを。
前ボケも。こっちはなんか途端に眠くなりますね。開放だと周辺部の解像は悪いので、このような写真にはタクマーくんはもっぱら向きません。多分F4くらいまで絞ればよくなるけど、そうするとせっかくのボケ味が損なわれるのでやっぱりいやですよねえ。葛藤。
別ショット。こうすればタクマーでも勝負できる。誰と戦ってるんだ俺は。
はい出ました、露出おかしいとすぐモノクロで隠す奴~。
いやでもモノクロだと露出おかしくても目立たないんですよ。これが昔の写真は何となく緩い感じがする理由なのかな。カラーだと白飛びとかさせちゃいけないからね。デジタルも厳しい世界です。
ちなみに露出の補正を現像時にかけているので、写真に無理が出ています。若干ノイズが出ているのわかるかな?モノクロだとこれも色っぽい要因になっちゃうんだから不思議。
ちなみにRAW撮って出しがこれ。まっくら。
Lightroomで無理やり補正。先ほどのモノクロ写真はこれにハイコントラストのモノクロ設定をしただけ。
「リア充爆発しろ」—Kamio Kabegami
いや普通にこのカップルはここでだんまりしてるのに周りの人がせかせかしているのが面白いと思っただけ。本当にそれだけ。
またこうやってカメラをいじめています。ぐるぐるの時に先幕でフラッシュ焚いてます。そうすると、ぐるぐるしながらも花の様子はちゃんと見えるわけ。これはフラッシュ撮影のいろはですね。
写真はイメージ通り撮れないもんです。誰かが「は?写真なんてその場記録するだけなんだから芸術じゃないやん」って言ってましたが、その時その場にいる(某氏)ことが必要なわけです。創造と現実がリンクしないといけない世界なので、そういった意味では一番難しい芸術の分野として写真やフォトグラフィーというのはあるのではないかと思います。…どうですかね?
逆に不意に面白い写真が撮れることも。「自画像」撮ろうとしたらISO上げ忘れててSSがすごく低くなった事故画。いや事故なんだけどなんか面白い。
「決定的瞬間」とやら。アンリ・カルティエ=ブレッソンは本当に尊敬します。こんな感じの写真ありましたよね。「サン=ラザール駅裏」のジャンプしてる人をほうふつとさせます。
ああ、あの写真はひっくり返してみてくださいね。てかカルティエ作品は全部ひっくり返してみると「うわああ!」ってなります。
色を変えてみました。デジタルの吐くモノクロってなんか好きじゃない。
垂直を直しました。基本ができないとどんないい被写体でも上手く撮れないもんです。基本は大事。
別に写真的に面白みはありません。街中で私立高校の発表会的なことやってました。
この哀愁漂う感じいいですね~。
うん。うん。Lightroom死んでれ。
誰がAdobe colorなんて好んで使うんだよ!
外人が撮るとこんな感じ。
日本人はこれ。
開放好きだよね~日本人。
ホントのスナップってこんな感じなのかな。
おじさん見つけて、カメラの設定変えて、構えて、シャッター切るまで3秒くらいだった。流し撮りで少し反射神経鍛えられたかな。
別アングル。タクマーの開放好き。
Bokeh
構図としては…いいのだろうか。
一応対角線構図を狙ってます。あ~構図の話し始めるととたんに写真って理論臭くなって嫌です。いや時々それもいいけどね。
構図はいいけど、光源がそれについてこれなかったパターン。
やっぱり思うようにいかないことのほうが多いです。年1でビビッとくるものが撮れるだけで万々歳。
全体的に悪くなかったけど、二の腕の脂肪が邪魔でMFリングが回りきらなかったパターン。
人間STMにならないとフォトグラファー失格です。
さっきのおじさんゾーン。おじさんいなくなっちゃった。
写りはいいですが、今考えるとこれだけ撮ってもなあって感じはありますよね。
はい、基本に帰れ。
被写体にばれないようにささっと設定して、バッと構えてバチリ。語彙がなくてすみません。
とてもよく撮れたと思います。
似たような別のお店。アンダーですが、ピントはしっかり出てます。
だいぶ飛んで、もう夜です。
帰り際、夕飯前でしたが30分くらい流し撮りしてました。よく撮れたのはこれだけ…。一眼の液晶なんて正直確認にも使えないサイズです。だいたいあとでPCで見れば、ピンボケ・ブレブレ・異物のオンパレード。
そういえば「ヒュンダイ」って「現代」って綴るんですが、本当の読み方は「ヒョンデ」です。현대です。めっちゃどうでもいいな。
標識って光めっちゃ反射するので、内蔵フラッシュのかよわい光でも何mも離れたやつもしっかり反射します。できるだけ露出は抑えて周りを暗く撮るのはある種テクかもね。
まとめ
全然まとまりません。適当に撮った写真を並べただけなので。ただ総論としては、やはり何するにしても基本って大事です。水平ちょっとずれてるだけで写真ってすごくダサくなります。それが私。あとは流し撮りも結構流すだけで構図気を付けない人(←)がいますが、写真は写真ですので。頑張ってカメラ振って構図取りましょう。
最強のスナップの撮り方
こんにちは、壁紙です。
今回は最近見つけた驚異の撮影テクをご紹介します。
その名も「写ルンです」撮り
勝手に命名しました()
皆さん写ルンですってご存知ですか?
もう30年くらい販売されているので、結構知名度は高いと思いますが、知らない人のために簡単に説明すると「使い捨てカメラ」というやつです。
その写ルンですなんですが、究極のシンプル。
なんとまあ!こんなんでまともに写真撮れるんでしょうか…。
現像の悦び
写ルンですで写真撮って現像したことがある方ならわかると思いますが、結構明るさが違う屋外と屋内で撮った写真、それぞれ明るさが極端に明るくなったり暗くなったりすることってないですよね?
これが現像の力。
カメラ屋さんが現像をする際に実は一緒に露出(明るさ)の調整もしてくれています。デジタルで撮影後に露出補正をするとだいたいすごいことになりますが…フィルムは光を記録する媒体であり、デジタルノイズという概念が存在しないので強いわけです。
ここで自分のデジイチを覗いてみる。
さっきの光を記録するという言葉でピンときた方は鋭いです。
そう、かのRAWが果たしている役割は実はフィルムそのもの。
RAWもフィルムも、画像を色情報(JPEGなど)ではなく、光の情報として保存しています。だから両者とも後編集に強いというわけです。
RAW画像は専用に設計された現像ソフト(RAW現像ソフトウェア、英: RAW converter)によって自由に調整・出力が可能で、この処理をフィルムになぞらえて「現像」と呼ぶ。
RAW画像 - Wikipedia
このポイントに注目する人ってあまりいないかもしれませんが、RAW画像を後でいじることを「現像」と呼ぶのはその共通性にあったりします。
露出は後で。
ついに本題です。
私の提唱する「写ルンです撮り」とはズバリ…!
SS 1/50, F/10, ISO 400, 焦点は無限遠付近
これだけ!これをRAWで撮って後で現像するだけ!
簡単でしょ?どの撮影法より簡単だと思います。だって気にするのは構図だけですから。
レンズはやはり標準単焦点が使いやすいでしょう。
最初はSDにたまっていく真っ黒な画像見て心配になりますが、現像してみると意外とちゃんと撮れてます。そこからは結構安心してこの設定でバシバシ撮れます。
実際試してみると、今までないくらい早くフレーミング⇒撮影に移れていることに気づくのではないでしょうか…?
まとめ
実はこれと似たような撮影法をしていた写真家がいました。
かのアンリ・カルティエです。
彼もライカでスナップを撮るときは構図とシャッターチャンスへ全意識を傾けるためにSS、絞り、フォーカス全部固定して撮っていたとか…。詳しい設定はわかりませんでしたが、フォーカスは5mくらいらしいです。
ともかくスナップは一瞬が勝負。AFが迷ったり、露出を気にしていては「ここだ」と思った瞬間を逃しかねません。まあ瞬時に的確な設定をするのも腕のうちという見方もできますが、このように設定を最初から固定してしまうのも一ついいアイディアではないでしょうか。
もし試された方がいれば作例を拝見したいところです…。
それではよいスナップライフを!
きれいなボケとは
こんにちは、壁紙です。
最近一眼が買われる理由としては「ボケがきれい」という理由がありますが、「ボケがきれい」と一体どういうことなんでしょうか…?
世論:ボケが多い=良いボケ
まず一つの要素としてはボケの量でしょう。ボケって多い少ないっていうのかな…?
ボケの量はセンサーサイズが大きいほど多くなります。デジタルカメラで個人向けのものだとフルサイズ(35mm判)が一番大きくなる為、一眼レフが一番多いボケを撮れることになります。(まあといってもEOS Kissなどの初級機~80D/7Dなどの中級機はAPS-Cなのですが…)普通スマホ用カメラのセンサーサイズなんて1/2.3型が一番大きいくらいで、iPhoneなんかは1/3型です。サイズでいうとAPS-Cがフルサイズの半分ほどになりますので、スマホのセンサーなんて比になりません。
これがまあ一眼が売れる大一要因。「一眼はボケる」から売れるわけです。望遠が強いだのなんだのってのもありますが、キットレンズの200mmくらいならコンデジでも十分達成できる焦点距離ですので。画素数でいえば最近のスマホは一眼に迫る画素数持ってるモデルもありますし、結局は一眼の特権であるボケに需要があるみたいです。
絞り開放にしとけばとりあえず”インスタ映え”はします。等倍鑑賞するわけでもないので、多少ピンが甘くなっても問題はありません。
海外の反応
実は海外で「ボケ」というものについて認知されたのはほんの最近の事。「ぼかす」という行為は海外、特に欧米諸国では「あいまいにする」ということとほぼおなじだったようです。実際海外の写真家の作品はボケを殺して背景までばっちりピントが合っているものが多いです。ですが、ここ最近は「ボケ」に対する認識が広まっており、英語でも「ボケ」は「bokeh」と綴ります。
Bokehという言葉
このbokehという単語ですが、見てわかる通り日本語のボケから来ています。つまりスシ、サムライ、フジみたいに日本独自の文化由来です。日本人は「あいまいにする」という行為を意図的に行い、主役の引き立てをしたりすることがままありますが、それと同じ感覚です。英単語にも「ピンぼけ」を表す「blur」などの言葉はありますが、「bokeh」以外の単語がいい意味だけとして使われることはあまりありません。
ちなみに小生海外滞在中ですが、「bokeh」は新しい単語のようでいまいち通じません…。
びっしり並んだものを撮るときはぼかすか否か迷います。この時はあえてぼかすのをやめ、絞りまくって撮りました。これだけでなんとなく日本人っぽくない写真になります…。
状況とどういう写真を撮りたいかによりますが…風景写真を開放で撮るのは得策ではありません。風景では基本的に絞りは絞って、画面全体の情報を伝えきれるようにします。
私は水平が全然取れないのと、画面が広くなると画角が定められなくなるので風景写真は大の苦手です。これはまあまあうまく撮れた写真。Fはやっぱり10とかそれくらいまで絞ってます。
ボケは物量主義か?
答えを先に言いますと、ボケが多ければいい写真っていうわけにはなりません。
ボケが多いということは少し難しいことばを使えば、被写界深度(ピントが合っている範囲)が浅いということです。ということは被写体によっては全体にピントが合い切らず、端のほうがボケてしまうことがあるわけです。ポートレートなんかだったら輪郭がボヤっとして柔らかい印象が出て、それはそれで悪くありませんが、基本的に主役は「ガチピン」というのがルールです。背景がボケている写真は見え映えがするでしょうが、主役までボケボケではなんだか眠い写真になってしまいます。
すごく眠たい写真…手前の人物にピントを合わせるべきですが、被写界深度が浅すぎてうまくいきませんでした。また画面のコントラストが低いのも眠たい要因。撮影はSuper Takumar 55mm F1.8のF値開放です。
F値とは
サラッとこの単語を出しましたが、この記事での意味はボケ具合としましょう。低いほどボケが強いと考えてください。
この値はレンズの中にある絞りが決定します。絞りとは、穴の大きさをコントロールして通る光を調整する、いわば瞳孔のような装置。明るさを調整することはさることながら、ボケ具合もコントロールできます。開けば(F値を低くすれば)ボケは増え、絞れば(F値を高くすれば)ボケは減ります。ほとんどのレンズはこの絞りという装置を備えており、最低・最大のF値はレンズによって違います。
もう言いたいことははっきりしていると思いますが、要はボケは物量ではないということです。必要な時に必要な量だけボケているのが、いいボケ。そのためには「ボケが欲しい」というときでも少し絞ってボケを抑える工夫が必要です。
主役には全体的にしっかりとピントが合っており、眠たさはないですね。
レンズにもよりますが、だいたいレンズの最小F値から2~3段(カメラについてるダイヤルを2~3回カチカチっと回す) 絞れば主役付近の「ボケ過ぎ」は目立たなくなります。この写真はF2.0のレンズで3段絞ってF2.8で撮っています。
また開放で撮ることにはほかのリスクもあり、周辺減光や口径食などの影響も考えられます。この辺はまた小難しい話なので控えておきます。まあ要は写真によくない影響が多いよって話。このブログの名前でもありますが、私はほとんどの場合最低でもF値は2~3段は絞って撮っています。
脇役は脇役で。
さて、「ボケがうるさい」という言葉がありまして、ボケの主張が強すぎたり、形が複雑すぎるとよく「ボケがうるさい」と言われます。
ボケの元の役割を考えてみましょう。「主役の引き立て」こそボケの仕事ですよね?つまりボケは主役より目立ってはいけない、というのが鉄則。脇役であるボケは常に脇役である必要があります。
ボケ過ぎたかなあ…
解像してきました。このくらいなら大丈夫そう。
まとめ
きれいなボケを作り出すには、量をある程度あきらめる必要があります。ここはいかにして妥協点を見つけるかですね。できる限りの量を確保しつつ質は高く保つ…。
またレンズの光学特性によってもボケの質は大きく異なります。一般的にはレンズは少ない方がボケはきれいになるそうです。なのでEF85mm F1.2なんて買う金ない!と思ったらまずはオールドレンズを試してみるのもいいかもしれません。オールドレンズは今では考えられないほどシンプルなレンズ構成を持つものもいるので、いまだに価値はあります。自分でフォーカスしてボケを調整するっていうのもいい体験になるでしょう。
まあ最終的にはオールドレンズ押しになるわけですが...ww 標準レンズでもどのレンズでも弱点があり、弱点はボケに出やすいです。その弱点をいかにうまくカバーできるかがいいボケを生み出すコツです。
美しいボケを作ろう ~知識編~
こんにちは、壁紙です。
今回は前回の記事に引き続きまして、「ボケ」に関する私の知識を備忘録的に残しておきます。
質のいいボケ
今まで簡単に「ボケボケ」って認知症のじじいみたいに何度も繰り返してきましたが、ボケにも種類があったりします。まあ基本的にどれも「焦点があっていない」という点では同じボケですが、見た目と与える印象が違ったり。
前・後ボケ
一番普通のボケ。背景とか前景がボケるやつです。お高いレンズだと結構画面全体がふわっと均等にボケますが、安いレンズとか古いのだと、「ぐるぐるボケ」とかになります。
いい感じにボケた例。お高いレンズは使ってませんが。面でボケる写真は「とろける」なんて言われたりもします。
YN50の開放で撮影。ボケの形が画面中央を中心に少し円になっているのわかりますか…?これは抑え目な方ですが、オールドレンズなどはこれがもっと顕著なものも。 点・線光源が多いとできやすいのですが、それは原因が収差(画面のゆがみ)だからです。お高いレンズはほとんど収差が出ない…。
ぶっちゃけこれは好み。ふわっとボケるのが好きな人もいるし、面白いボケ方が欲しい人もいるわけで。どちらがいいわるいではありません。が、ぐるぐるボケは背景がうるさくなりがちなので、私は使うタイミングを選んでいます。
玉ボケ
イルミネーションとかをぼかすといわゆる玉ボケってのがでます。形は名前のまま、玉です。いろいろな現象の中でもこの玉ボケが一番レンズの性能をじかに受けます。
私はレンズを評価するとき玉ボケを見ています。左がYN50(現代の格安レンズ)で、右がSuper Takumar 55mm(50年前のレンズ)。両者ともF1.8での撮影。
中心付近ではタクマーのほうはトゲのようなものが出ています。これは絞りの形が悪く、完全に丸にならないからです。一方端のほうに行くと、どちらも玉の形が真円ではありません。YN50はレモン型、タクマーは楕円です。一般的に真円に近い方が収差が少なく、いいレンズとみられます。まあ端っこだけレモンできてたら嫌だもんね…。これは口径食というのですが、絞りを2~3段絞ると軽減されるケースが多いです。
他にも…
ボケの「良さ」を見極めるためにはほかにもいろいろなものがあります。例えば色収差ですとか、球面収差ですとか。基本的にこの二つが好まれるケースは全くと言っていいほどないです。画面がうるさくなったり、まったりしたボケの印象が殺されるだけですから。
色収差
色収差はボケだけではなくて、描写全体に影響があります。簡単に言えばこれは色がにじんでしまう現象で、滲みによって輪郭もボヤっとした感じになる傾向があります。
離れているとよくわかりません。
中央付近の蛍光灯のアップ。問題なし。
画面端部。ごくわずかですが、収差が出ています。蛍光灯の 輪郭が青と赤でボヤっとしています。
色収差も口径食のように絞ることである程度の改善が見込めます。
球面収差(年輪・玉ねぎボケ)
このタイプのボケは非球面レンズを多用すると発生しやすいそうです。原理はよくわかりませんが…どうやら非球面レンズを使用すると球面収差か色収差のどちらかは排除できるのですが、もう片方は排除できないのだとか。レンズ作りの過程で色収差の排除に焦点を置いたら球面収差が出てきやすいってことですかね…?
ぶっちゃけ年輪ボケ(球面収差)なんて探さないとわからないです…(球面収差は非球面レンズレンズで出やすいそうです。私ほとんど使わないからかな…)
わかりますでしょうか。白い光源の玉ボケにご注目ください。普通に考えたらボケの中心が一番明るくて外側が暗くなるはずですが、この場合ボケの外側が明るくなっています。これが球面収差。とは言えこれはかなり軽度。色収差も少し出ているような気がします。
この球面収差ってのは、原理的には二重ボケが出てしまうのと同じです。あいにく二重ボケのいい例が手元にないのですが…。
ボケがうるさいなと思ったらだいたい二重ボケ出てます。髪の毛のあたりのボケが無法地帯です。
球面収差も絞ることである程度の改善が見込めます。ボケの量は多少減るかもしれませんが、ボケがきれいじゃなかったら元も子もありませんからね…。にしてもたくさん光が入るっていうのはいいことばっかりじゃないんですね。
雑言:ボケの美しさは評価されるか
ボケが美しいに越したことはありません。やっぱり寄って写真をなめるように見るようになるとボケの美しさっていうのは気になるものです。だからまあ高いレンズってのはボケ方にもこだわっていたりするわけですが…。
実際言ってしまえば、ボケ方までゴリゴリこだわる人は物好きです。私はまあまあ気にするのでまあまあ物好きです。いや普通に物好きだと思いますが。とにかく一般人の感覚からいうと、どのようにボケているかというのはいちばん上に来る問題ではなさそうです。絵でいえば、どの筆使ったかなんて普通の人は気にしませんよね。多分そんな感じ。
ただ「細部までこだわり抜く」という点ではボケにこだわることも悪いとは言えません。やっぱりボケにまでしっかり目が行き届いた作品は構図や光の使い方もきれいだったりしますし。ただボケに気をとられてほかのことに盲目になってしまっては元も子もないのは自明の理。
ここまでキレイなボケ方についての長ったらし文章を書いてきましたが、特に初心者・中級者まではそこまでこだわる必要なんてないのかなって思います。かく言う私も中級程度ですが、ボケ方まで気を使っていると時間もかかるし、急げばそれはそれで構図などの方がおろそかになることもありますし。まずは全体の完成度で完璧に近いところまでもっていってから、ディティールにこだわり始めるべきなのかなと思います。
結論。
絞りましょう。特別な理由がない限り。開放で撮るにはデメリットが多すぎます。ボケ方にこだわらないにしろ、開放で撮るよりは少し絞った方が全体の写りもよくなります。2~3段絞るくらいならボケ量はさほど犠牲にせず、ほとんどの光学特性の問題を改善できます。これが当ブログの名前の由来なわけですが、私も普段撮影をするときは2~3段絞って撮ることがほとんど。開放じゃその場ではガチピンに見えてもあとでPCで拡大するとピンボケなんてことがよくあります。絞った時はそんなことはあまりありません。
絞る、ということは、F値を増やす、つまりはボケを抑えるということになりますが、ボケの美しさを求める場合にはボケの多さよりもボケの質に焦点を当てた方が良い結果につながりやすいです。単焦点初心者の人なんかはぼかすのが楽しすぎてほとんどモードをAvにして常に開放で撮ってたりしますが、単焦点の描写力の高さは実は開放ではほとんど発揮できていません。真の力を見せるにはある程度はボケの量を犠牲にする必要もあります。
最初はいろいろなF値で同じ場所から同じ被写体を撮り続けてみるのも面白いでしょう。どこがどうぼけているとか、よ~く見ながら撮影してみましょう。ボケから学ぶことは多いですよ。
カメラ生きてました。
ついさっきの投稿でカメラが水没(?)して動作しなくなった件についてお話しましたが、一日自然乾燥させたのち電源を投入したところ、無事起動しました。
どうやら水分でダメになったわけではなく、電源部分の接触不良があったようで、バッテリーグリップにフル充電のバッテリー二個入れて電源を投入したら起動できました。それからは問題なく使えています。
とても焦りました…せっかくここからだというときに相棒に先立たれては立ち直れなくなってたかも。
今回の反省をもとにもっとカメラに優しく接しようと思います…。
天体写真のメモ【2018/7/23】
こんにちは、壁紙です。
例のごとく今回も星空をとっていきます。
…と思ったのですが、トラブルが発生。
カメラを外に置き忘れたまま朝まで寝過ごしてしまいました。
タブー中のタブー!!!
夜露の影響ももちろんですが、盗難の危険も十二分にあります。
しかもカメラ電源入らないし!
…一応写真は撮れていましたが、どう考えても枚数が少ない。電池が逝ったのか中が逝ったのかはわかりません。
何をしようとしたのかは簡単にわかると思います…が、総撮影枚数が100枚を超えていなかったことを考えると一時間くらいで動かなくなってしまったのではないかと思います…。2時間の撮影予定だったので、本来なら220枚くらい撮れていてもおかしくはないのですが、これはおかしい。
今学校で、カメラはとりあえず風通しのいいところにおいて来ました。カメラを取り込んでからすぐに乾燥剤入りの袋に入れましたが、乾燥材はいまいち効果が出ていなかったみたいなので…。
カメラの生死に関してはまた後々お知らせしたいと思います。
天体撮影のメモ【2018/7/21】
こんにちは、壁紙です。
このシリーズでの投稿はなんだかんだ久しくなりますが…今日久しぶりに星を撮りに行きました。
YN50mm F1.8 + EOS Kiss X7i
30s, F4.0, ISO100
現場で見て「アンダーだけどまあオーバーよりはいいか」 と思って撮ったのがこちら。屋内で見るのと外で見るのじゃ全然違うからもうわかりません。
多分現場で見てちょっとオーバーなくらいがピッタリでしょう。
約1時間20分161枚を
Lightroomで比較明合成。透明度の調整。
え???撮って出しRAWでこの色合い出る!!?いやおかしいでしょ…。
WBは確かAUTOにしてたはずなんですが…。
まあそれはともかく、実は途中でアクシデントがあって…BG(バッテリーグリップ)つけて中にちゃんと2個バッテリーも入れてたんですが、昨日今日と結構写真を大量に撮ったおかげで電池が持ちませんでした…。2時間ならいけると思ったんだけどなあ…。
まあそれでも80分くらいは持ってたみたいで、一応写真にはなりました。
やっぱりレンズフードがあるっていうのと、コーティングがしてあるのでは全然写りも変わるのかな…。今回は絞った分暗くなりましたが、この明るさなら開放か1~2段絞ってでも行けたかも。
ちょっと色と明るさいじりました。
やっぱり元の写真はもうちょい明るくてもいいのかなと。
久しぶりの撮影となりましたが、準備不足がとても目立つ撮影でした…特に充電の件に関しては大事な撮影でミスったら取り返しがつきませんもんね。常に余裕をもっておく必要がありそうです。また今回撮影が終わった後にカメラを見てみたら夜露が沢山ついていて、水たまりにカメラ落としたみたいになってました。屋内に入ってすぐに乾燥剤入りの袋に入れたうえ、カメラ本体には露がついてなかったので多分大丈夫ですが…これに関しても対策が必要かも…。
というわけで今回も学ぶことが非常に多かったです。